【鹿児島】観光におすすめ!他の庭園とは一味違う大迫力の知覧武家屋敷庭園
こんにちは!MEM(妻)です。
知覧の武家屋敷庭園が想像以上によかったので紹介させてください。
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1. 知覧武家屋敷とは
江戸時代、薩摩藩は領地を外城と呼ばれる113の地区に分け、鹿児島に武士団を集結させることなく分散して統治していました。知覧はその中の1つ、島津家の武家屋敷です。
270年以上前の景色をそのまま残し、薩摩の小京都と呼ばれています。
2. 力強い7つの庭園
約700mの屋敷群に7つの庭園があります。国の名勝に指定され、一般公開されていますが、実は今でも子孫の方々暮らしているお宅なのです。
2.1 西郷恵一郎邸庭園
2m以上のイマヌキの峰の迫力に一歩足を踏み入れた瞬間に圧倒されました。
2.2 平山克己邸庭園
遠くに見える母ヶ岳も景観の一部として取り入れたお庭です。
大きな建物や電柱が見えないよう江戸時代から変わらぬ景色を保っているんですね。
2.3 平山亮一邸庭園
他のお庭とは少し趣が異なり、石組みが1つもありません。訪れたときは季節外れだったのですが、サツキを映えさせる設計になっています。また、イマヌキを大きく刈り込んで母ヶ岳を借景として取り込んでいます。
ちなみにサツキの前に置かれている四角い石は盆栽を乗せるための石台なのだそうです。色々な盆栽を置くことでお庭を一層楽しんでいたそうです。サツキが満開になる5月にぜひ再訪したいです。
2.4 佐多美舟邸庭園
知覧武家屋敷の中で最も広くて豪華な庭園です。思わず「でかっ」と声が出てしまいました;
イマヌキが一段と高く、奥行きもあり、豪華なだけでなく静寂も感じさせるお庭です。
2.5 佐多民子邸庭園
こちらも他のお庭とは少し趣が異なり、巨岩奇岩を組み合わせ、深山幽谷を表しています。
石橋の上の仙人が手招きをしているように見えるということですが、私には想像力が足りず…
みなさんはどう見えますか?
2.6 佐多直忠邸庭園
庭へ続く通りには松の木でできた緑の門があります。ジブリに出てきそうな可愛らしい門です。一体どうやって作っているんでしょうか。
佐田直忠邸は水墨画のような趣を表現していると評価されています。奥に見える立石はなんと高さ3.5mもあります。樹齢400年を超えているのでしょうか、立派な梅の樹が植えられています。満開の時はどれほど美しいのでしょうか。
2.7 森重堅邸庭園
他の知覧武家屋敷は枯山水式庭園なのですが、森邸は唯一の池泉式庭園です。森邸は武家屋敷の中で1番格が高いということですが、納得です。広大な敷地、そしてお手入れが行き届いており、砂紋もありました。ここに今も人が住まわれているとは。この池の水は山からの湧水なのだそうです。また、森邸にはお殿様も訪れていたそうです。すごい‼
3. 大河ドラマにも使用されたフォトジェニックな景観
Chiran Green Tea from Japanより
知覧武家屋敷はもちろん大河ドラマ『西郷どん』のロケ地となっています。電柱一つない大河ドラマと全く同じ景色が見られます。ドラマのロケは終わっても、ゴミ一つ落ちていない通路、見事にお手入れされたお庭がきちんと維持されています。
歩いていると真っすぐでない道が多いことに気付きます。敵が攻めてきたときに真っすぐだと勢いよく来てしまいますが、曲がっていることで勢いがそがれるそうです。また、まっすぐ飛んでくる弓矢を防ぐという意味もあります。
隙なく整備されているので、どこを撮ってもフォトジェニックです。夕方に行ってみたら観光客がほとんどおらず、写真を撮りやすかったです。(ただし、陰になってしまうお庭もあります。)
4. 無料で見られる茅葺屋根のお屋敷
こちらの存在感のある茅葺屋根の旧高城家は無料で入ることができます。こちらは文化的で貴重な財産で「知覧二ツ家」という特徴があります。元来の薩摩の武家屋敷は、居住スペースに繋がる「男玄関」と、炊事場に繋がる「女玄関」は別々の棟にあったのですが、こちらは棟にあります。
こちらの写真をご覧ください。左に男玄関、右に女玄関があります。これを知覧二ツ家と言います。個人的には「何で女の方が狭いのよ!」と思ったのですが、一緒の場所にあるだけで画期的なことだったんですね。
5. 知っていると武家屋敷をもっと楽しめる豆知識
5.1 地元住民が守るお庭
知覧武家屋敷は国の名勝に指定されていますが、行政任せではなく、地元住民の方が自分たちで掃除をして維持をしています。あれだけ立派なお庭は維持するのも大変だと察します。景観を維持するためにチケット売り場も設けず、森邸や近くの商店でチケットを購入できるようになっています。
武家屋敷は今でも子孫の方々がお住まいになっています。古い家は断熱材が入っていなかったり、お手入れも大変だと思いますが、ご先祖様が残した歴史的遺産を守っていらっしゃいます。
5.2 イマヌキには意味があった
どのお庭にもある立派なイマヌキ。山を表しているのですが、景観のためだけではなく、武士のお屋敷らしい理由があるのです。イマヌキがあると外から中の様子が見えません。しかし、内側からは外に人がいるかどうか分かるのだそうです。また、イマヌキの樹は柔らかいのでよじ登ることができないのだとか。
5.3 外からだけで家の格が分かる
武士は家の格を大事にしており、外からでも家の格が分かるようになっています。こちらの写真を見て何かお気づきになるでしょうか。
左側に注目です。途中で石垣の石が丸石から四角石になっています。位の低い武士は丸石を使い、位の高い武士は形を揃えた四角石を使っていたそうです。
5.4 ハートの秘密は?
歩いているとハート型の石をたくさん見かけます。ハート型は、日本古来より「猪目(いのめ)」と呼ばれ、魔除け・招福・火事除けなどの意味を持つ縁起が良い文様です。こちらでは『ちらんハート』と呼ばれ、知覧周辺ではハートのスイーツや食事を提供しています。私は『たまごsweets工房RANKO』でハートのガトーショコラを買いました。濃厚でおいしかったです♪
5.5 最後まで残る謎
武家屋敷を歩いていて見つけたのがこちら。カッパ??新しそうだし…謎です。。。
6. 開園時間と入園料
開園時間:9:00-17:00
入園料 :大人500円 小人300円
年中無休、年末年始も開園しています。
7. 知覧には何があるの?
7.1 特攻隊員の遺書が残る知覧特攻平和会館
知覧で最も有名なのが特攻平和会館です。第二次世界大戦の特攻隊員の遺品や関係資料が展示されています。「必死」の出撃に臨んだ少年たちを想うと涙が止まりません。近くには、特攻隊員たちに母と慕われた鳥濱トメさんが営む福屋食堂があります。当時と全く同じ場所に忠実に再現されたものです。
7.2 ブランド茶『知覧茶』を楽しむ
知覧の名産と言えばお茶。知覧町を含む南九州市は日本一のお茶の生産量を誇ります。抹茶がたっぷりかかったおすすめのお茶屋さんはこちら。
7.3 自家農園の紅茶を味わえるティーワールド
お茶がおいしい、つまり紅茶もおいしい。武家屋敷の目の前においしい紅茶をいただける『薩摩英国館』があります。可愛らしいイングリッシュガーデンにはロンドンの2階建てバスが。
こちらお店と一体化していて、カフェスペースから中に入ることもできます。
時間が遅かったのでカフェ利用はできなかったのですが、とても可愛いイギリスのお菓子や雑貨が揃っていたのでお土産を買って帰りました。カフェではとても素敵なカップで紅茶をいただけるそうです。本格的なアフタヌーンティーも。絶対いつか再訪します!
7.4 スイーツがおいしい卵屋さん
7.4.1 たまごの菊ちゃん
直営の養鶏場から届く新鮮卵の絶品スイーツのお店。武家屋敷から車で5分ほどです。一度食べたら他の卵を食べられなくなるらしく、地元の方が注文する卵の段ボールがお店にドンと積まれていました。パックではなく段ボール買いです。その人気から、狙っていたカステラやシフォンケーキは売り切れで買えませんでしたが、なんとか買うことができたプリンは滑らかでトロトロでとても美味しかったです。
7.4.2 たまごsweets工房RANKO
知覧方面に行ったら必ず行くスイーツ屋さんです。こんなところにケーキ屋さんが?!という山道の途中にあります。立地の悪さゆえにあまりお客様を見かけないのですが、お手頃価格でとてもおいしいです。詳しくはこちら。
8. 知覧へのアクセス
知覧農園についての記事はこちら
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