翻訳はイコールではない!翻訳するのでなく感覚の理解が大事


こんにちは!
英語力はなかなか向上しなかったのですが、1つ変わったことがあります。それは、翻訳をしなくなったことです。

今まで私は聞こえた英語を日本語に翻訳していました。TOEICのときも、翻訳しながら内容を頭に入れていました。

しかし、実際にアメリカにいると、みんながスピーディーにどんどん話していくので、翻訳がとても間に合いません。考えている間にどんどん話が進んでいってしまいます。

アメリカに来たばかりの頃は、何を言っているのか全くついていけず、辛くて早く帰りたいと思っていました。

1週間くらい経ったころ、翻訳をしていない自分に気付いたのです。ホストマザーが言っている内容はおおよそ分かったのですが、「あれ、さっき○○のこと何て言っていたんだろ」と思うようになったのです。そのとき、自分が翻訳をせずに内容を理解していたことに気付きました。

翻訳できる必要はない、むしろ、翻訳をしていてはいけないのだと、自分のにビビッと走るものを感じました。

日本の英語教育は、とにかく翻訳をします。単語を辞書で調べてすべて日本語の意味に当てはめます。しかし、翻訳という勉強の仕方をしているのは、少数派です。海外諸国では、どのようなときにどのような言葉を使うか、会話やディベートを通して学びます。

私たちは『study』を『勉強』と習います。そのため、「I’m studying English hard」なんてよく言ってしまいます。私たちは英単語を覚えたり、リスニングの練習をするような意味合いでstudyを使いますが、実際のstudyは微妙にニュアンスが異なり、専門的な技術・知識を身に着ける過程を意味します。しかし、ぴったりと当てはまる日本語がないため、1番近いであろう勉強という訳を当てはめています。また、ぴったりと当てはまる日本語がないため、辞書をひくとたくさんの意味が書いてあるのです。それだけたくさんの意味があるのではなく、それらを複合したニュアンスをその単語は持っている、という理解が正しいのです。

ある日、雑貨屋さんに入ったところ、トイプードルがお店の中を歩き回っていました。私は大の犬好きなので撫でたところ、その子は私の足の間に入ってごろんとお腹をだして寝ころんだのです。私が撫でていると、お店の人が「He’s spoiled」と言ったのです。
私は『spoil』は『台無しにする・だめにする』という意味だと思っていたので、「え?彼はだめにされた?どういうこと?」と頭にクエスチョンマークを浮かべながらお店を後にしました。

その日、キッチンにこのようなプレートがあるのに気づきました。
写真

「Grammy’s Kitchen where memories are made and grandkids are spoiled」
ここにもspoilが!!こどもが台無しになる?!

ホストママに聞いたところ、おばあちゃんは孫に甘いから子供が甘えん坊になるということでした。
甘えん坊→なんでもしてもらいたがる→自分で何もできない→だめな
という感じです。私はマイナスの意味で理解していましたが、必ずしもマイナスの意味ではないのです。
Spoilを「台無しにする」と意味で覚えるのではなく、コーヒーをぶちまけられた書類や、お腹を出して甘えてくる犬の姿を頭に思い浮かべて、感覚を覚えることが、英語学習のコツなのだと分かりました。

こういった動詞だけではありません。「Apple=りんご」ではなく「appple≒りんご」なのです。私たちが思い浮かべるりんごと、アメリカ人の思い浮かべるりんごは全く同じではありません。

アメリカで食べたりんごは、小さくて少しすっぱくて、日本のものとは同じではありませんでした。桃は固いですし、いちごも歯ごたえがあって、日本の果物をイメージしながら食べるとあれっとなります。

果物だけではありません。ほうれん草やニンジンなども、同じ調理をしても同じ味にはなりませんでした。単語の意味は、背景によって少しニュアンスが異なるのです。

プロの通訳の方も、翻訳をするのではなく、英語を聞いたらその情景を浮かべて、それを日本語にすると言います。日本語から英語への通訳もしかりです。

翻訳をするという英語教育に慣れ切ってしまった私たちには難しいですが、英語をそのまま日本語にすることな受け止め、楽しむことができたら、英語力が格段に伸びると思います。

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Posted by 管理者KUN