物価の高いアメリカ その理由を考察してみて見えてきた日本


こんにちは!
私の毎日の悩みがアメリカの物価の高さです。ステイ先のインディアナ州では、消費税にあたる小売税は日本と同じ8%なので、そこは全く気にならないのですが、商品そのものが高いです。

安めのレストランでも12~15ドルほどするので、500円で食べることのできるすき屋やファミレスを恋しく思います。

スーパーの食材も、パン以外は日本よりも高いように感じました。日本でアメリカ産のお肉を買うと安いのに、アメリカでアメリカ産のお肉を買うと安くないのはなぜ??

トイレットペーパーや洗剤などの日用品も、量が多いとはいえ、やはり日本より高いです。

日本は物価が高い方だと思っていましたが、アメリカと比べると間違いなく安いです。アメリカは物価が高い!!

…と思っていたのですが、果たしてそうなのだろうかと考えるようになりました。19円のもやし、29円の豆腐。そこに材料費・加工するための光熱費・人件費・パッケージ代・輸送費が含まれているのです。

私は母が農業をやっており、ときどき手伝うので農業の大変さが分かります。おいしい野菜を作る為には、肥料や手入れなど手間がかかります。お水をやるだけで1時間半かかります。

19円、29円、そんな値段で出来ているのではなく、そんな値段で生産者が買いたたかれているだけではないか。

私は自動車部品メーカーで働いていたのですが、毎年国内は赤字でした。カーメーカーにそんな値段で出来るはずがないという値段で買いたたかれていました。カーメーカーは増益増益ですが、下請けは毎年価格低減を求められ、苦しんでいます。

国内では赤字続きの会社ですが、アメリカ事業体はずっと黒字です。下請けからの買値は高いものの、カーメーカーへの売値も高いからです。つまり、Win-Winの関係になっているからです。

私たちのような自動車関連会社以外でも同じようなことが起きているのではないかと思います。

スーパーへ卸す野菜、百円均一で売られている商品、すべてが買いたたかれ、生産者が苦しんでいるからこそ、私たちは安く購入できる。アメリカではそのような買いたたきがないため、下請けが苦しんでいないため、物価が高くなる。

初めはアメリカの物価の高さに、日本だったら半額で売っているのに…とぶつぶつ文句を言っていましたが、これこそが正しい姿なのかもしれません。

私たちは、商品の後ろ側にある生産者の苦労をきちんと理解しなければなりません。私たちがワンシーズンで着捨てている洋服を、最低賃金以下の賃金で作らされている外国人労働者のことをきちんと見なければなりません。

生産効率向上によって安さを実現しているのも事実ですが、一方的に苦しめられている人がいるからこそ成り立っているのも事実です。

日本の下請け事情のひどさを改めて感じたアメリカ留学でした。

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Posted by 管理者KUN