アンバーアラートで心臓が止まりそうになる
みなさんアンバーアラートをご存知でしょうか。私はアメリカでアンバーアラートを経験するまで知りませんでした。
アンバーアラート(Amber Alert)はAmerica’s Missing: Broadcasting Emergency Responseの略で、児童誘拐または自動行方不明が発生した際に、警察がテレビやラジオなどのメディアを使って地域住民へ情報を伝達するシステムのことです。
また、1996年にテキサス州で誘拐されたAmberちゃんという実在した少女の名前でもあり、ダブルミーニングになっています。9歳のAmberちゃんは発見されたときには残念ながら亡くなっていました。
警察は誘拐犯の特徴を掴んでいたそうですが、それをすぐには後悔していませんでした。Amberちゃんは誘拐されてから2日間は生きていたようで、警察がもっと早く情報を地域住民へ流していれば、Amberちゃんは助かったかもしれないという悲しい反省から、アンバーアラートは開発されました。
先日、家で1人でテレビを見ていると、突然けたたましい電子音が鳴り響き、同時にテレビの画面が真っ青になったのです。私は何が何だか分からず、心臓が飛び出るかと思いました。
地震が起きる?核ミサイルが降ってくる?!一瞬色々なことが頭をよぎりました。
ちょっと冷静になってテレビ画面の文字を読んでみると、「Emergency Alert System Child Abduction Emergency」と書いてあります。
私はAbductionという単語は知らなかったのですが、アメリカは児童誘拐が多いという話をふと思い出し、誘拐事件についての緊急情報を流しているのだと分かりました。
誘拐された場所や、児童・犯人の特徴についてこと細かに書かれていました。
1時間後、携帯電話もアラームが鳴り、アンバーアラートと書かれていました。そこでようやく私はアンバーアラートというものを知ったのです。
容疑者の車種やナンバープレートの情報が書かれていました。
日本の携帯電話にもこのアンバーアラートがしっかり機能しているのには驚きました。
日本ですと、緊急速報は上部に2行程度書かれるか、場面が切り替わってアナウンサーの方がニュースを読んでくれますが、それよりもゾッとするようなアラーム音と、この真っ青な画面と文字だけの方が、緊張感が生まれるように感じます。
北朝鮮がミサイルを発射したときのJ-Alertも、何の音声もなく、ただJ-Alertの画面が映し出されたときは恐怖を感じたものです。アナウンサーが繰り返し同じことを言っているときの方が楽観的になれました。
アメリカで児童誘拐事件が多いことは知っていましたが、しばらく暮らしていると、「みんなフレンドリーで平和だし、アメリカ人は警戒しすぎなんじゃないかなぁ。もっと子供を自由に遊ばせてあげたらいいのに」という気持ちになってきていました。
しかし、このアンバーアラートを見て、やはり児童誘拐事件はあるんだ、事件が起きてしまってからじゃ遅いんだということを実感し、ゾッとして身がすくみました。地域みんなで子供たちを守るということを日本でも意識したいです。
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